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公開日:2024.12.24 最終更新日:2026.02.25

# 工場・倉庫# 熱中症対策# 塗装工事# 工事

遮熱塗料と断熱塗料の違いを徹底解説!工場・倉庫の最適な塗装選びと経済効果

遮熱塗装と断熱塗装の違い

「夏季の高温環境による作業効率の低下」、「冬季の低気温による従業員の健康リスク」、「高騰する電気代による経営圧迫」など、工場や倉庫の運営において、このような温度管理とコストの問題は避けて通れません。この課題を解決し、快適な職場環境と省エネを両立させる有効な手段として注目されているのが「遮熱塗料」と「断熱塗料」です。しかし、それぞれの具体的な違いや効果、そして貴社の工場・倉庫に本当に最適なのはどちらなのか、判断に迷う担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、遮熱塗料と断熱塗料の基本的な違いや、工場・倉庫特有の暑さ・寒さの原因、現場の具体的な悩みに対する効果、最適な塗装の選び方、そして導入で得られる経済効果について解説します。

遮熱も断熱も方向性は似ていますが、効果や特徴に大きな違いがあります。

項目遮熱塗料断熱塗料
主な機能太陽光(赤外線)を反射し、熱の侵入を抑制熱伝導を抑制し、熱の移動を遮断
作用原理塗膜表面で太陽光エネルギーを跳ね返し、建材の蓄熱を防ぐ。日傘効果塗料内の微細な空気層や中空セラミック、特殊な樹脂などが熱の伝達を阻害する。魔法瓶効果
得意な季節夏(日差しが強い時期に効果を発揮)夏・冬(年間を通して効果に期待)
夏場の効果屋根や外壁の表面温度上昇を最大15~20℃程度抑制し、室内温度上昇を2~5℃程度抑制できる場合が多い。外からの熱の侵入を遮断し、室内温度上昇を抑制。遮熱と異なり、日差しがなくても効果を発揮。
冬場の効果基本的に効果なし。室内の熱が外へ逃げるのを防ぎ、暖房効率を高める。 室内温度低下を抑制し、保温効果を発揮。
省エネ効果主に冷房費の削減に貢献。冷暖房費の両方の削減に貢献。
費用比較的安価~中程度。一般的なウレタン・シリコン塗料よりは高価だが、フッ素系など高性能塗料と同等レベル。高価な傾向。特殊な材料を使用するため、一般的な塗料より高くなる。
耐久年数5~15年程度(使用する樹脂の種類による)。長寿命なものが多い(使用する材料やメーカーによる)。
結露抑制間接的な効果は限定的。直接的な効果が期待できる。室内外の温度差を緩和し、表面結露の発生を抑制。
防音効果ほぼ期待できない。製品によっては、塗膜の厚みや特殊構造により、期待できる場合がある。
汚れの影響影響は大きい。さほど影響は無い。
施工時の注意点    下地の状態や色の選択が重要。ムラなく均一に塗布する必要がある。規定の膜厚を確保することが非常に重要。下地処理も入念に行う必要がある。

遮熱塗料

遮熱塗料の特徴

遮熱塗料は、太陽などの熱を反射する効果があり、熱が建物内部に伝わるのを防ぐことができます。屋根や外壁に遮熱塗装を行うことで、夏場の室温を抑えることができ、省エネ効果や快適な環境が期待できます。※遮熱塗装には断熱材のような熱を逃がさない効果はありません
注意点は、塗装した面が汚れると反射効果が低減することです。本来の効果を発揮するためにも、汚れがつきにくい塗料を使用すること、また定期的な清掃が求められます。

【主な効果や特徴】
・反射効果
・省エネ/節電
・断熱塗料より安価

断熱塗料

断熱塗料の特徴

断熱塗料は、熱伝導を抑えることができ、外部からの熱が伝わりづらく、内部からの熱を逃がさない効果があります。そのため夏は涼しく冬は暖かく室温をたもつことができ、節電にも繋がります。また塗料の選択によって防水効果、防音効果も期待できます。
注意点は、断熱性、防水性、耐久性などの機能性に優れているぶん塗料自体の価格が高い傾向にあります。ただし耐用年数が長いため、メンテナンスの頻度が低くなるメリットもあります。

【主な効果や特徴】
・反射および断熱効果
・省エネ/節電
・防音効果
・防水効果

工場・倉庫特有の暑さ・寒さの原因

日本の工場・倉庫で多く採用されている折板屋根やスレート屋根は、耐久性や施工性に優れる一方で、構造上、外部の熱の影響を受けやすい特性があります。そのため、外気温の変化が室内環境に反映されやすく、夏季・冬季ともに空調負荷が高まりやすい傾向があります。ときには室内が外気以上の高温環境となり、暑さ指数(WBGT値)が高い水準に達するケースも見られます。ここでは、工場・倉庫において室温が安定しにくい主な要因を、「暑さ」「寒さ」の両面から整理します。

工場・倉庫が「暑くなりやすい」主な理由

工場倉庫の暑さ対策

1. 建物構造と熱伝導の影響
金属製の折板屋根やスレート屋根は、直射日光や外気温の熱を室内へ伝えやすく、空調負荷を増大させます。築年数の古い建物では、省エネ基準の違いにより断熱材が不足していることも多く、外部からの熱影響を受けやすい傾向があります。
2. 天井窓からの輻射熱の影響
採光用の天井窓(トップライト)は、夏季に日射の影響を直接受けやすくなります。太陽光に含まれる「輻射熱(ふくしゃねつ)」は、空気ではなく物体に直接作用し、床面や設備、人体の体感温度を上昇させ、実測室温以上に暑さを感じさせる要因となります。
3. 内部発熱と換気バランス
稼働中の機械設備、照明、人員などによる内部発熱は常に発生しています。これらの熱が換気で適切に排出されないと、室内に熱が滞留し、外部からの熱と相まって温度上昇につながります。換気設備があっても、建物規模やレイアウトとのバランスが悪く、十分な排熱が行われていないケースも少なくありません。

工場・倉庫が「寒くなりやすい」主な理由

工場倉庫の寒さ対策

1. 断熱性・気密性の影響
断熱材の不足や経年劣化、壁・屋根・窓の気密性の低下は、冬季において暖気の流出や外気の侵入を招きやすくなります。特に金属製の屋根や外壁は熱を伝えやすいため、外気温が低い場合、室温も影響を受けやすい傾向があります。その結果、暖房効率が低下しやすくなります。
2. 空間特性による暖房効率の低下
工場・倉庫は天井が高く、大空間であることが多いため、暖房で温められた空気は上部に滞留しやすく、作業エリアのある床付近との温度差が生じやすくなります。さらに、搬入口やシャッターの開閉頻度が高い場合、暖気が流出し、外気が流入することで空調負荷が増加します。その結果、エネルギーコストの上昇要因となることもあります。

2025年6月施行|熱中症対策義務化で工場・倉庫はどう変わる?

近年の夏季における高温傾向は、製造業や物流業をはじめとする現場環境に大きな影響を与えてきました。特に工場・倉庫では、建物構造や内部発熱の影響により高温環境になりやすく、従業員の体調管理や労働安全の観点から、より高度な対策が求められてきました。こうした背景を受け、国は職場における熱中症対策の強化を進め、法令上の位置づけを明確化しました。これにより、暑熱環境への対応は「推奨」から「管理責任」へと段階が引き上げられました。

義務化された「熱中症対策」の具体的な要件

2025年6月1日より、改正された労働安全衛生法が施行され、一定条件下における熱中症対策が事業者の義務として明確化されました。特に、暑さ指数(WBGT値)が28度以上、または気温が31℃以上の環境下で1時間以上の連続作業、または1日4時間を超えて実施が見込まれる作業に対しては、具体的な対策の実施が求められます。 ※詳細は最新の法令・通達をご確認ください。

項目具体的対策罰則
報告体制の整備熱中症の兆候がある労働者を早期に発見し、適切に報告できる体制を構築すること。6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金
実施手順の作成熱中症が疑われる労働者への対応方法を明確なマニュアルとして整備すること。6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金
関係者への周知徹底管理者・従業員に対し、対策内容や対応手順を周知し、理解を促すこと。6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金
※上記刑事罰の他にも、義務違反には都道府県労働局長等による使用停止命令といった行政処分や、労働者の安全を確保する安全配慮義務違反として民事上の損害賠償責任が発生するリスクも伴います。

今回の法改正により、熱中症対策は一時的な取り組みや努力目標ではなく、企業が必ず果たすべき安全配慮義務の一環として、組織的かつ継続的に実施すべき管理事項として位置づけられました。工場・倉庫を管理する事業者には、冷風機の設置やスポットクーラーの導入といった単発的な対処にとどまらず、作業環境の継続的なモニタリング、建物・設備を含めた根本的な環境改善、さらには従業員への教育や運用体制の整備までを含めた包括的な対策が喫緊に求められています。今後は、「暑さへの対応」ではなく、「暑熱リスクを管理する仕組みの構築」こそが、現場運営における最重要テーマの一つになると考えられます。

【工場・倉庫の悩み別】 遮熱塗装と断熱塗装

室内の温度を下げたい

室温の温度を下げたい

 遮熱塗装   断熱塗装  がおすすめです
遮熱塗料や断熱塗料には特に夏場の室温を下げる効果が期待できます(目安2~3℃)。遮熱塗料は断熱材のような効果はないものの、断熱塗料よりかは初期導入コストを抑えやすいため、導入計画や予算に応じてお選びください。

夏は涼しく、冬は暖かくしたい

夏は涼しく冬は暖かくしたい

 断熱塗装  がおすすめです
夏と冬の快適な室温を実現するには、断熱塗料がおすすめです。断熱塗料には、夏に最適な効果(熱を反射する効果)と、冬に最適な効果(熱を逃がさない効果)と、両方を兼ね備えておりますので、1年を通して快適な室温を保つことができます。

折半屋根による室温上昇を抑えたい

折半屋根による室温上昇を抑えたい

 遮熱塗装   断熱塗装  がおすすめです
金属の屋根は素材が薄く熱が伝わりやすいので、それが室温上昇の原因にもなっています。遮熱塗料により、外気温30℃の場合に折半屋根の表面温度が50℃から30℃に下がった実績もありますので、室温上昇を抑えたい方は是非ご検討ください。

最上階による室温上昇を抑えたい

最上階による室温上昇を抑えたい

 遮熱塗装   断熱塗装  がおすすめです
太陽に近い最上階は施設内でも特に影響を受けやすく、屋根の表面温度が室内温度に直結しやすくなります。空調を使用しても外的要因が大きい場合その分電気代などに負担がかかります。遮熱塗料または断熱塗料で屋根材が熱くなるのを抑えることができれば、外部からの熱による干渉を軽減することができます。

天井が高く空調が行き届かない

天井が高く空調が行き届かない

 遮熱塗装   断熱塗装  がおすすめです
吹き抜けなどで天井が高く空間が広い場合は冷暖房が効きづらくなります。冷暖房などは取り入れつつ、遮熱塗料や断熱塗料を組み合わせることで、電気代などの負担を減らすことができます。

雨音などがうるさい

雨音がうるさい

 断熱塗装  がおすすめです
防音や遮音に特化した塗料はありますが、断熱塗料にも防音効果は期待できます。理由としては、機能性の無い一般的な塗料に比べ塗布部分の表面が厚くなる傾向にあり、空気の振動(音)が伝わりにくくなるためです。屋根に断熱塗装をすることで、屋根に当たる雨音の軽減などにも期待がもてます。

暑さ寒さを迎える前に、早めの「遮熱・断熱」の対策を!

今年の夏も厳しい暑さとなり、工場や倉庫内で働く皆様が過酷な環境で大変な思いをされたかと思います。また昨今は急に冬の季節に変わり、温度がいっきに下がるという厳しい傾向にもありますので、是非、来年の夏または冬に向けて快適な環境づくりのお手伝いができればと思います。

■夏本番に向けた「遮熱/断熱塗装」の施工スケジュールイメージ
※施工内容・施工面積・天候等の条件によりスケジュールは前後します
2025年11月中旬 :お問合せ、現場調査
2026年1月上旬  :調査報告、施工計画、見積り提出
2026年3月上旬 :ご予算確保
2026年5月上旬~:メンテナンス工事着工

■冬本番に向けた「断熱塗装」の施工スケジュールイメージ
※施工内容・施工面積・天候等の条件によりスケジュールは前後します
2025年9月中旬 :お問合せ、現場調査
2026年6月上旬  :調査報告、施工計画、見積り提出
2026年8月上旬 :ご予算確保
2026年10月上旬~:メンテナンス工事着工

朝日エティックの「工場・倉庫の作業環境改善ソリューション」

大切な資産である工場や倉庫を、より長くベストな状態に保つためには、塗装以外のメンテナンスも重要になってきます。朝日エティックは、「建築・土木工事」、「内外装工事」、「電気・計装・防爆工事」、「看板工事」など塗装工事以外のあらゆる事業も展開しており、工場・倉庫にいま必要なメンテナンス工事をあわせて承ることができます。
問題が発生してからと言わず、余裕がある今のうちに工場や倉庫のトータルメンテナンスの計画をご検討頂ければと思います。お悩み・相談事などありましたら、お気軽に当社までお問合せください。
 

【1】遮熱/断熱塗装工事
太陽の光や熱を反射することで屋根などの表面温度上昇を防ぎ、空調機の負荷を軽減します。
【2】遮熱フィルム貼工事
太陽の光や熱による窓際温度の上昇を抑え、空調機の負荷を軽減します。
地震の際はガラス片の飛散防止にも効果的です。
【3】シートシャッター設置工事
スピーディな開閉で冷気・暖気の逃げを最小限に留め、空調機の負荷を軽減します。
【4】照明LED化工事
消費電力は蛍光灯の半分以下、光源の発熱量も少なくなるため室温の上昇を軽減します。
【5】空調・その他電気設備工事
建物の構造を考慮し、空調機の導入効果を得られる改善をご提案します。
【6】遮熱コーティング工事
窓から入る熱量を軽減します。安価かつ短期で完了するメニューをお求めの方におすすめです。

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