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2021.06.21
# 看板# 製品# 工事# その他
看板工事に関わる業務を建設工事用アプリでカバーできない理由とは?
スマートフォンやタブレットに代表される新たなデバイスや、3Gから4G、4Gから5Gといったインターネット通信環境の劇的な発展により、あらゆる業界向けのITサービスが雨後の筍のように立ち上がっています。
建設現場向けとしても、網羅的な施工管理アプリや単一機能に絞ったアプリ(例えばチャットや写真台帳など)が多数リリースされており、どのような基準でどのアプリを選定すればよいか、又は組み合わせて使用すればよいか、判断が極めて難しい状況となっています。もう少し様子を見ようと、IT活用に二の足を踏んでしまうケースも少なからずあるのではないかと思います。
自社の抱える課題の把握を正しく行い、自社の課題を解決できるアプリを選定するのが本筋ではありますが、既存のアプリが解決を意図している課題を把握し、自社への適用を検討する方法も一つです。
先ず、建設工事向けアプリの主な特徴を簡単ではありますが、以下にまとめますので、自社の抱える課題をイメージしながら、読み進めて頂ければと思います。
建設工事向けアプリの特徴
建設工事向けアプリが提供する機能は、主として、複数の施工会社が、同一現場において、一定以上の期間に渡って施工を行うことを前提とし、現場進行中における課題解決を目的として、以下のような機能を提供しています。
コミュニケーション
従来、主として1対1の電話で行っていたコミュニケーションをチャットや掲示板へ移行することで、1対多でのやりとりを行うことができ、参照履歴を随時確認することや、メッセージの履歴を記録として残すことが可能になります。電話対応に追われる状況から脱却し、コミュニケーション不備による連絡漏れによる施工不備や工程遅延などを改善することができます。
情報共有
施工図面や工程表、現場の写真などあらゆる情報をアプリ上で一元管理することで、古い図面や工程表などの関係資料参照による施工トラブルや、写真データ工事日報・検査関係資料に代表されるファイルのメールやSDカードによる提出・共有作業を省力化するができます。
資料作成の自動化
工事日報や検査関係資料、作業報告書など、従来エクセルなどで個別に作成していた資料をアプリへ入力したデータを元に自動生成することで、日々発生する資料作成事務作業を省力化ことができます。
以上の通り、建設工事向けアプリは、現在進行している建設工事における3点の課題解決を主目的にしています。このような業務に課題を感じている場合、アプリの導入効果は得られる可能性が高いと考えられます。
※工事完了後の継続営業など、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客情報管理システム)に該当するような機能を提供しているアプリも存在しており、提供機能の範囲は今後も拡大していくことが予想されます
看板工事と建設工事の決定的な違い
看板工事は建設工事の一部ではありますが、看板工事は、建設工事とは異なる点(①)があり、また固有の要素(②③)を含むため、建設工事向けアプリのみでは看板工事に関わる業務を全てカバーすることができないのが実情です。
① 看板工事は建設工事に比べて関係者は少なく工期も短い
ご存じの通り、看板工事は建設工事に比べ、関係者は多くありません。規模にもよりますが、基礎工事や板金工事があったとしても、数社で収まるでしょう。
また、工期も1日から数日で終わるものが殆どで、基礎工事がある場合でも2週間程度で完了します。
比較的長期間にわたる工期内で、多くの関係会社による施工調整を行いながら施行を進める建設工事を前提とした工程管理や検査運用など、建設工事向けアプリの機能は、看板工事においては過剰となり、うまく活用が出来ない場合が少なくありません。
具体的な例としては、現場毎の工程表によるスケジュール管理よりも、カレンダーによる現場単位でのスケジュール管理の方が、看板工事の工程管理には馴染みやすいのではないかと思います
② 看板設置に不可欠な屋外広告物許可申請・継続許可申請
屋外広告物(看板)を設置するためには、(一部 適用除外を除き)屋外広告物設置許可申請の上、設置許可を得る必要があります。また、行政の定める期間毎に、設置許可に関する継続申請を行い、設置許可を継続して得る必要があります。
このように、建てたら終わりというわけではなく、定期的な対応が必要となるため、適切に情報管理(この場合では、継続期限日の管理)を行い、許可期限が切れる前に確実に継続申請を行う必要があります。
なお、継続申請に関しては、行政により許可期限前に書面による通知を設置者宛に発送する運用が一般的ですが、あくまで設置者への発送であること、また必ずしも全ての行政において書面による通知がされているわけではないことから、継続申請を適切に行うための情報管理・業務支援機能は、看板工事会社が使用するアプリに望まれる機能の一つです。
③ 看板独特の安全管理・美観管理
屋外広告物設置許可のある物件に関しては、行政の定める期間毎に点検を行い、設置許可申請を継続することで、十分な安全管理を行うことができます。
しかしながら、適用除外物件や、そもそも許可のない物件に関しては、設置者又は看板工事会社(管理者)が自ら能動的な安全管理を行う必要があります。このように、能動的に点検を実施する場合、過去の点検実施日や点検結果情報を適切に管理し、点検計画を立案する必要があります。
また、看板は店舗や企業ブランドの顔と言っても過言ではありません。使用されている材質や耐久年数を管理し、定期的に交換を行う等、美観管理を適切に行う上でも、情報管理機能は欠かせません。
以上のように、看板工事では、建設工事に比べ短期間の工事が比較的固定的な関係者によって短期間のうちに施工されていきます。長期間に及ぶ物件に関わる詳細情報の共有というよりは、工事日程・工事内容など、比較的粒度の粗い情報で十分です。コミュニケーションを取る必要のある人数も、それほど多いわけではありません。
また、工事完了後の継続的なフォローが重要な業務となるため、それらを見据えた情報の整備を常に行っておく必要があります。
SignPlatformSystemとは?
当社が提供しているSignPlatformSystemは、看板工事に特化したクラウドアプリケーションで、主に以下の機能を提供しています。
屋外広告物(看板)に特化した情報管理
屋外広告物(看板)に特有なデータ構造である、店舗(又は施設)→看板・許可情報→看板の構成要素、といった階層構造でデータを保持することが可能です。継続申請への能動的対応や、安全管理や美観管理を目的とした点検やメンテナンスのために、あらゆる条件でのデータ抽出が可能です。
複数関係会社における情報共有
設置者や関係する協力会社間において、図面や工事指示書、工事写真といった工事に関係する情報の共有を行うことが可能です。
参照者の属性に合わせて参照範囲や実行権限を柔軟に設定が可能ですので、万全なセキュリティ体制で運用を行うことが可能です。
資料作成の自動化
工事に関係する資料をアプリ内に保持する情報を入力した状態で出力することが可能です。建設工事向けアプリと同様に、資料作成に伴う作業を省力化することが可能です。
その他にも、看板工事に特化した情報の管理機能や業務支援機能を搭載しており、当社内のエンジニアが日々機能開発に取り組んでいます。
まとめ
建設業と一口に言っても、業界内にはいろいろな種類の工事がありますし、様々な立場の会社があります。大きなマーケット向けのサービスが、個々個別の企業独特のニーズに応えることは難しいのが実情です。
今後、新たに立ち上がるサービスは、未解決の課題を求めて、建設工事向けアプリのような比較的マス向けのマーケットから、より狭い範囲のマーケットを対象としたアプリケーションに細分化していくと考えられます。
当社が提供しているSignPlatformSystemは、業界初の屋外広告物(看板)に特化した業務支援・情報管理を提供するクラウドサービスです。屋外広告物(看板)に関する業務の課題解決と、それに伴う社会課題への貢献を目指しています。
屋外広告物(看板)に関わる方にとって「かゆいところに手が届く看板工事アプリ」になることを目指し、日々開発に邁進していますので、ご興味を持って頂きましたら、是非ともご連絡頂ければと思います。
→看板工事アプリ 『SignPlatformSystem』を詳しく見る