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2023.08.31

# 塗装工事# 工事

工場・倉庫の外壁塗装メンテナンス【適した季節、タイミングは?】

工場・倉庫の外壁塗装

外壁や屋根の塗装メンテナンスの主な目的として、「美観的な目的(劣化による汚れや錆などの修繕対策)」と「機能的な目的(遮熱塗料や防水塗料などによる保全対策)」があります。
大半の方は見た目や印象に関わる「美観的な目的」で塗装メンテナンスを実施される方が多いと思いますが、塗装には、紫外線や雨による劣化の抑制・保護の役割もあります。遮熱塗料で建物の温度上昇を抑える、防水塗料で建物の劣化を抑えるなど、職場環境の快適化・省エネ/節電化・資産価値の維持に繋がる塗装もありますので、お気軽に当社までお問合せください。
 

外壁塗装に適した季節

基本的には年間を通して外壁塗装は可能ですが、条件的に良い季節としては春(3~5月)、秋(9~11月)となります(気温が5℃以下、湿度が85%以上、悪天候、外壁面が結露・霜が降りている時などは不可能)日本には四季があり、季節ごとに気温・湿度・天気などの影響はありますが、この期間は比較的安定していますので、急な外的影響を受ける可能性が低く、計画通りに外壁塗装工事を行いやすいと言えます。
※下記期間はあくまでも目安となります。地域ごとに条件・状況が異なります。

春(3~5月)

比較的に天候・気温・湿度が安定しているため、天気に左右される可能性は低いです。ただし地域によっては、黄砂や砂埃などの影響を受けやすい所もありますので注意が必要です。

メリットデメリット
(1)天候・気温・湿度ともに安定
(2)塗料が乾きやすい
(3)工期中の窓閉切り時も過ごしやすい
(1)春雨前線による雨の影響
(2)黄砂や砂埃などのゴミ付着
(3)塗装業者の繁忙期
「美観塗装」は、安定した季節(春)に実施を!
外壁の美観塗装には、建物の保護はもちろん、キレイな外観により企業イメージを向上させる効果もあります。美観を気にすることで定期的なメンテナンスにも繋がりますので、異変が起きる前に、計画的な見直しをお願いいたします。

梅雨(6月)

塗料が流れおちてしまうため雨の日は避ける、つまり工期の延期が多くなる可能性はありますが、天気や湿度を注意すれば問題なく外壁塗装工事を進められます。

メリットデメリット
(1)天気に問題なければ対応可能
(2)塗装業者の閑散期
(1)梅雨前線による長雨シーズン
(2)天候による工期延期の可能性
「防水塗装」は、梅雨の本番前に検討を!
現状、外壁にひび割れ(クラック)などありませんか?そのままでは建物の美観が損なわれるだけでなく、雨漏りする可能性があります。梅雨シーズンを迎えダメージを受けると、あとで修繕コストなど予想以上にかかる恐れがあります。シート防水、ウレタン塗膜防水、シーリング工事など、前もって改善することで大切な資産を守ることができますので、是非、早め早めの対策をお願いいたします。

夏(7~8月)

晴れの日が多く気温が高いため塗料の乾きが早く、効率よく作業が進められます。外壁塗装工事中は窓を閉め切るため、エアコンの室外機なども養生する場合は、部屋の中が蒸し暑くなるので注意が必要です。

メリットデメリット
(1)雨が少なく晴れの日が多い
(2)塗料が乾きやすい
(1)夕立の可能性
(2)工期中の窓閉切り時が過ごしにくい
「遮熱塗装」は、夏の本番前に検討を!
暑さ対策が不十分な場合、機械負担の増加や従業員の熱中症など、深刻な問題に発展する可能性があります。朝日エティックでは工場・倉庫の暑さ対策として壁面の遮熱塗装はもちろん、遮熱シート、断熱処理なども承っております。是非、早め早めの対策をお願いいたします。

秋(9~11月)

天気が比較的に安定している日が多く、湿度が低く塗料が乾きやすいため効率よく作業が進められます。ただし台風や長雨の影響で工期が延びる時期もあるので注意が必要です。

メリットデメリット
(1)湿度が低く塗料が乾きやすい
(2)天気が安定している
(3)工期中の窓閉切り時も過ごしやすい
(1)秋雨前線・台風シーズン
(2)天候による工期延期の可能性
(3)塗装業者の繁忙期
「美観塗装」は、安定した季節(秋)に実施を!
外壁の美観塗装には、建物の保護はもちろん、キレイな建物により企業イメージを向上させる効果もあります。美観を気にすることで定期的なメンテナンスにも繋がりますので、来年の実施に向けた予算取りなど、今のうちから早めの検討をお願いいたします。異変がある場合は今すぐの連絡をオススメいたします。

冬(12~2月)

日没が早いため作業できる時間が限られ、気温などの条件により作業できない日があります。一方で冬は一年を通して比較的雨が少ない季節でもありますので、工期はかかるかもしれませんが外壁塗装は可能です。

メリットデメリット
(1)降雪地域以外は低湿度
(2)工期中の窓閉切り時も過ごしやすい
(1)気温が5℃以下を下回る可能性
(2)積雪・結露・霜による影響
(3)日照時間が短く作業時間が限られる
「防水塗装」は、雪が降る前に検討を!
冬季の厳しい気候条件や、雪・氷が融ける際は、建物(防水層)にも負担がかかっています。既に外壁にひび割れ(クラック)などある場合はそこから水漏れが起きたり、以前には問題のなかった箇所から予期せぬ水漏れが発生したりします。不具合が起きてから対処するより事前にメンテナンスをしておくことで、かかる費用も大幅に変わってきますので、早めに準備をお願いいたします。

外壁塗装の塗料別価格

外壁塗装の価格は、幅広い種類・グレードが存在するため非常に差が出やすくなります。塗装面積や仕様によってもコストは大きく変わりますので、一律に「価格はいくら、相場はこのくらい」と決まった金額をお伝えすることができません。参考までに架空の工場・倉庫をモデルに、塗料別の参考価格をお伝えししますので、イメージだけでも掴んで頂けますと幸いです。

塗料の種類費用イメージ
ウレタン塗料1)1,000㎡・・・・・600万円~
2)5,000㎡・・・・・2,700万円~
3)10,000㎡・・・・・5,400万円~
シリコン塗料1)1,000㎡・・・・・650万円~
2)5,000㎡・・・・・3,000万円~
3)10,000㎡・・・・・5,900万円~
フッ素塗料1)1,000㎡・・・・・塗料や現地調査により金額が変わります
2)5,000㎡・・・・・塗料や現地調査により金額が変わります
3)10,000㎡・・・・・塗料や現地調査により金額が変わります
※あくまでも参考金額になります。条件・状況によって変わりますのでご了承ください

懸念すべき外壁塗装の劣化症状

塗膜が劣化する過程

塗料や外壁材、立地条件などで差はありますが、約10年前後もつと言われております。ただし下記のような劣化症状が現れた際は、期間関係なく外壁塗装メンテナンスをご検討ください。建物に問題が起きてから対策をすると、より大掛かりな修繕工事が必要になる可能性がありますので、是非余裕をもってのご検討を宜しくお願い致します。

色褪せ

塗膜の色褪せ

色褪せや変色は、塗料の成分である樹脂の劣化によって起こります。建物の美観は企業のイメージに関わっており、色褪せは古びた印象・清潔感が無いなどの印象を持たれてしまいます。また劣化の始まりの合図でもあり、そのまま放置しておくとさらなる劣化に繋がりますので、早めの対策が大切です。

チョーキング

塗膜のチョーキング

チョーキング(白亜化)とは、塗装面を手で触ると、粉状のものが付着する状態のことを言い、樹脂の劣化によって顔料が塗膜表面に現れることで起こります。このまま放置するとひび割れなどさらに劣化が進行してしまうため、塗替え時期などの検討をオススメします。

ひび割れ

塗膜のひび割れ

ひび割れ(クラック)は、さらなる劣化により塗膜が素地の膨張/収縮に耐えられなくなることで亀裂が発生します。建物の美観が損なわれるだけでなく、雨水などが侵入する可能性がありますので、早めの対策が必要です。

剥がれ

塗膜の剥がれ

塗膜の剥がれは、塗装の付着力が低下したことで起こります。劣化がかなり進行しており、素地を保護できていないのと同じ状態のため、建物自体の劣化に繋がる恐れがあります。塗装本来の目的である保護の役割を果たせていないため、早めの対応が必要です。

錆・腐食

塗膜の錆(サビ)

塗膜の錆・腐食は、ひび割れや剥がれなどから素地(鉄部など)が露出し、雨水や湿気の影響で発生します。最初は局部的でも建物全体の劣化に繋がり、危険を伴う可能性もありますので、早急な塗装メンテナンスをオススメします。

カビ・苔・藻

塗膜のカビ・苔・藻

カビ・苔・藻は、経年劣化や日当たり・風通しの影響で、塗装の機能が低下していることで発生します。苔や藻などは水分を含んでいるため、そのまま放置しておくと外壁に水分が付着しているのと同じ状態になります。劣化が進むと建物自体にダメージを与えることにもなりますので、早めの対策が必要です。

外壁塗装・修繕の実績例

「物流倉庫」外壁塗装工事
大和物流株式会社
大阪支店様


物流倉庫のALC外壁の塗装及び目地コーキング工事を受注いたしました。物流倉庫という大型の建物でしたが、全面総足場を組み塗料が飛散しないように、また大型トラック走行の妨げにならないように、細心の注意を払いながら行いました。約2ヶ月半の工事でしたが、事故・怪我等も無く終える事が出来ました。

「製造工場」外壁塗装他工事
ロックペイント株式会社
尼崎製罐神崎第二工場様


工場外壁の補修及び塗装工事を受注いたしました。また、ダクトの撤去や内装の改修などのご要望もあり、塗装工事とあわせて建築・設備工事も全て当社にて施工いたしました。幅広く事業展開している当社だからこそ、よりスムーズな工程調整、工場にいま必要な修繕工事を一括で対応することができました。

「水素情報館」外壁グラフィック塗装工事
株式会社トータルメディア開発研究所
水素情報館 東京スイソミル様


以前当社で実施した外壁グラフィック塗装に追加で、施設の南北壁面に新規グラフィック施工の依頼をいただきました。今回の工事では深目地のデザインパネルに吹付タイル仕上げの壁面や、スレート壁といった凹凸が大きく、グラフィック塗装で対応する部分、シート貼りで対応する部分、組み合わせて対応する部分など、うまく工夫しながらデザインを忠実に表現しました。

外壁塗装の工程

1. 近隣への挨拶 

工事を始める前に近隣の方々へ、工事期間も含め外壁塗装を行うことを説明いたします。数日に渡って工事を行う場合、人の出入りにより騒々しさを感じたり、塗料の臭いを不快に感じたり、近隣の方にご迷惑おかけしてしまうこともあります。こうしたことが原因で後々トラブルを起こさないためにも、事前に説明をしてご理解を頂くことが大切です。

2. 現場の確認

足場の設置や、作業の障害になりそうなモノは、予めすべて移動させておきます。この時注意が必要なのが、塗装業者が勝手に移動させることです。後々トラブルに繋がる可能性がありますので、施主様への立会い依頼、また取扱い注意のモノなども事前に確認しておきます。

3. 足場の設置

工場・倉庫などの塗装は基本的に高所作業となりますので、建物の周りに足場を設置していきます。足場工事で最も騒音となりやすいのが、組立てる際の金槌音(金属音)です。騒音クレームに発展しないように事前説明や時間帯などの配慮が必要です。

4. 高圧洗浄などによる汚れ落とし

高圧洗浄機を使って、汚れ・苔・剥がれかけた塗膜などの洗浄を行います。これらが残っていると、塗り直した新しい塗料が剥がれやすくなったり、仕上がり(見た目)が悪くなったりしますので、洗浄は時間をかけて丁寧に行います。

5. 下地処理と養生

ひび割れや錆などの劣化部分の下地処理(補修)をします。この下地処理が十分にできていないと、せっかく塗装をしても綺麗に仕上がらず、塗料の効果を発揮できず再び劣化症状が現れてしまうことがありますので、しっかりと丁寧に行います。

次に余計な塗料が付着しないように、塗装しない面を養生します。主に窓ガラス・玄関周り・植栽など塗料が付着しそうな箇所はすべて養生シートで覆います。この時注意が必要なのが、窓ガラスを養生シートで覆ってしまうと、外壁塗装中は窓があけられないということです。先ほど外壁塗装に適した季節のメリットデメリットでもお伝えしましたが、季節によっては建物内に居る人が辛くなる時期があります。「少しでも喚起がしたい」「エアコンを使用したい」など要望がある場合は、事前に塗装業者に相談しておきましょう。

6. 外壁塗装(下塗り)

下塗りとは、塗装工事で最初に塗る塗料(乳白色や透明色)で、「外壁と上塗りを接着させる」「外壁に上塗りが吸い込まれるのを防ぐ」「塗装の機能を向上させる」「外壁色を隠し綺麗な仕上がりにする」の主な4つの役割があります。下塗りを行わないと、せっかく高性能の塗料で仕上げたとしても、将来的に早い段階で塗膜が剥がれてしまうなどの不具合が起きてしまいますので、見えなくなる部分ではありますが、見積り項目にちゃんと含まれているかどうかを確認しましょう。

7. 外壁塗装(中塗り)

中塗りは、下塗りと上塗り双方に対する付着性を持ち、耐久性を向上させる効果があります。また中塗りの段階で平滑に仕上げておくことで、上塗りの仕上がりがさらに綺麗になります。
※上塗りが中塗りの役割を兼ねる場合もあります。

8. 外壁塗装(上塗り)

上塗りは、最終仕上げの塗装で「見た目を美しくする」「耐久性を高める」の主な2つの役割があります。ここは最終的に人が見る層(外壁)となるため、仕上がりが美しくなるよう特に意識して行われる大切な工程です。また正しい手順や回数で施工されない場合、塗料の厚みが不足したり効果が発揮できなかったりと、後々の不具合に繋がりますので、下塗り・中塗り・上塗りの3セットと覚えておくようにしましょう。

9. 付帯部の塗装

付帯部(雨樋や幕板など)も定期的な塗装が必要で、一般的に外壁と同じタイミングで塗装します。また日を改めて付帯部のみ塗装を行うと余計に費用がかかったり、付帯部の汚れや傷みだけが悪目立ちしたりなど、デメリットが多いためです。
もし見積りに「付帯部/付帯部一式」といった総称しか書かれていなかった場合は、具体的な場所を提示してもらうようにしましょう。塗装すべき場所・塗装して欲しい場所・塗装しなくても良い場所を、塗装業者とすり合わせしておくことが大切です。

10. 完了検査・足場解体や撤去

施主様立ち合いのもと、契約どおりに工事が行われているか・仕上がりに問題はないか・塗残しがないか・塗料が飛散していないかなどを細かくチェックします。気になるところなど指摘が入った場合は手直しします。足場を解体してから指摘が入っても、対応に時間がかかったり場所によっては対応が難しかったりしましので、完了検査には必ず施主様に立ち会って頂き、確認漏れがないようにいたします。
すべて問題なければ完了検査後に足場の解体を行い、外壁塗装工事は終了になります。

定期的な「外壁塗装のメンテナンス」が重要

塗装以外の付帯工事もまとめて可能

大切な資産である工場・倉庫を、より長く、より良い状態に保つためにも、外壁や屋根の塗装メンテナンスは計画的に行うのが理想です。
とはいえ大規模な塗替えとなると、それなりの期間・コストがかかってきますので、何か不具合が起きない限りはまだ大丈夫と先延ばしにしている方も多いのではないでしょうか。しかし問題が起きてから対策をすると、より大掛かりな改修工事が必要になり、期間・コストも想像以上にかかる可能性もありますので、是非余裕をもって塗装メンテナンスのご検討を宜しくお願い致します。


朝日エティックでは、高度な塗装技術を習得した専門スタッフが現場調査を実施し、塗料選定から施工に至るまで、お客様の予算に合わせた最適なサービスをご提供いたします。また、塗装以外の付帯工事(看板・電気・建築工事など)も幅広く対応可能ですので、まずはお気軽にご相談ください。