特集

2022.03.10

# 製品

電気のインフラを支える分電盤  節電・IoT時代の将来・今後はどうなる?

分電盤将来特集記事

近年火災は減少傾向にあるなか、電気が原因の火災の割合は高まっているといいます。カットアウトスイッチもブレーカーも、電気火災を引き起こす電気の使いすぎを防ぎます。漏電ブレーカーは感電死亡事故から人を守り、分電盤は電気を安全に使うためのインフラです。自動車のEV化やIoTの普及等電気と情報を取り巻く環境が大きく変わる中で、分電盤はどう変わっていくのでしょうか。

分電盤のIoTやデジタル化に向けて

 これまで盤(配電盤や制御盤、分電盤を総称して盤と呼びます。)のトレンドは小型化・省スペース化が主でした。
近年のIoTやデジタル化の高まりにより、盤にも新たな対応が求められてきています。しかし、このようなIoTやデジタル化ですが、現実にはなかなか進んでいないのが実態です。その理由としては、一般的に言われているようなデジタル化に当てはまりにくい領域であり、デジタル化への関心は高くても、具体的に何をどうすれば良いのか判りにくく、デジタル化に向けた土壌が整備されていないという状況があります。
 具体的には、IoTやネットワーク機能を実現するため、分電盤内に情報通信機器やセキュリティ機器を搭載しクラウドと連携、更には様々なセンサー搭載による予知保全の機能を追加する等、が挙げられます。
従来の分電盤に求められてきた電気や制御の知見とは異なるセンシング技術や情報通信機能といったITの要素が必須になってきております。

分電盤IoTやデジタル化の現状

  近年では、分電盤で計測した使用電力やブレーカーの遮断状態、漏電等の状態をインターネットで通信して遠隔監視するシステム機器が販売されています。電力会社では、このような遠隔監視システムを導入し、電力使用量のデータを採取して、電力の安定供給や使用電力削減のコンサルティング、故障場所の特定や状況把握、メンテナンスなど様々なサービスに活用しています。また、システム機器メーカーでは、分電盤で計測した情報を基にAIを用いて、トラッキング現象や漏電を予知保全する試みも行われつつあります。
 朝日エティック株式会社が新規に開発した分電盤支援システム「FreAs-IoT(フレアス・アイ・オー・ティーと読む)」は、通信サービス会社のLTE無線通信回線を利用しインターネットを介して、分電盤内の情報をクラウドサーバーに送信する機能を有しています。この機能により、様々なクラウド上のアプリケーションシステムが測定データを共有利用することが可能で、アプリケーションシステムのプラットフォームを選ばない利点があります。また、取付けたその時から測定データを利用できるため測定場所増設へのタイムリーな拡張性を有しています。
「FreAs-IoT」はグローバルなネットワークシステムとして様々なクラウドシステムとの連携動作が可能となるメリットを有しております。

分電盤の将来

JEMA(日本電機工業会)が発行した「制御盤2030」では、2030年の盤とそれに関わる業界の未来を予測し、デジタル化された盤業界の姿を紹介しています。配電盤や制御盤、分電盤は今以上に高付加価値化しモジュール化が進むとしています。また、IoTやAIなどデータとデジタル技術を活用して、予知保全や遠隔監視・制御ができるようなものに進化するとしています。盤業界はいま転換期に差し掛かっており、盤に求められる機能や使われる技術、機器が変わっていく流れは今後も続いていきます。将来的にはデジタルツインなどの仮想空間の構築にも盤の情報等が利用される日が来るかもしれません。
 これからは、盤の情報をグローバルなネットワークサービスの一部として取込み、安全を基盤とした更なる価値を利用者にどの様に提供するのか、グローバルな視点からシステムを考えていく時代がもうそこまで来ています。

分電盤の復旧支援システム FreAsのページをみる

朝日エティックにできること

 朝日エティック株式会社は、看板、電気、建築、塗装を主軸事業としており、これらの事業分野においてIoTやデジタル化へ向けて、センシング技術や情報通信技術を駆使して新しいグローバルな価値創造を進めてまいります

お知らせ 国土交通省の自動運転の普及拡大に向けた共同研究に参画することが決定しました

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