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公開日:2026.01.29 最終更新日:2026.02.02
# 省エネ# 製品

昨今の急激な電気代高騰は、特に広い面積を照らす必要がある工場や倉庫の経営を大きく圧迫しています。さらに、工場や倉庫の照明選びには、単なるコストだけでなく、粉塵、高温、低温、湿度といった特殊な環境に適応できるかという重要な課題が伴います。一般的な照明ではすぐに故障してしまい、頻繁な交換作業自体が大きな負担となりかねません。
工場・倉庫における照明は単なる設備投資ではなく、この照明の最適化は、急増する電気代を抑え、同時に働きやすい環境、そして事故の起きにくい安全な環境をつくるため、重要な役割を担っています。工場倉庫ならではの照明の選び方、活用方法などをご紹介いたしますので、是非参考にしていただけますと幸いです。

燃料価格の高騰、再生エネルギー賦課金の増加、電力会社の規制料金値上げなど、複合的な要因で電気料金は高止まりしています。工場・倉庫において電力消費の大きな割合を占める照明は、対策の急所と言えます。不必要な高スペックを避け、エリアに合った適切なLED照明へ計画的に切り替えることが、高騰時代のコスト削減に直結します。
※左図出典:資源エネルギー庁
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001o9by-att/2r9852000001oa3e.pdf
※右図出典:東京都環境局東京都地球温暖化防止活動推進センター
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.tokyo-co2down.jp/assets/company/seminar/type/text/warehouse.pdf

国際的な「水銀に関する水俣条約」により、現在使用されている一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入は2027年末で廃止されます。また、高圧水銀ランプは2021年以降すでに禁止です。数年後には従来の照明が入手困難になるため、「故障してからでは遅い」というリスクを避け、早期に照明設備の更新計画を進めることが不可欠です。

LED化は、消費電力を大幅に削減し、CO₂排出量の削減に最も直接的に貢献します。これは、SDGsの目標7(エネルギー)と目標12(つくる責任・つかう責任)の達成に貢献する重要な企業活動です。環境に配慮した取り組みは、企業イメージ向上につながります。
工場や倉庫の照明を計画する上で、「明るさ」は基本ですが、単に明るければ良いわけではありません。光の色(色温度、演色性)が作業効率や品質に与える影響、そして粉塵・水滴・低温といった工場・倉庫ならではの特殊環境への適合性など、多角的な視点から検討する必要があります。

照明における「明るさ」は、床や作業面をどれくらいの光が照らしているかを示しています。この照度が不足していると、作業者の視認性が低下し、ヒューマンエラーや事故のリスクが高まるだけでなく、作業効率そのものも大きく低下してしまいます。例えば、薄暗い場所での細かい作業は、集中力低下や目の疲労を招き、不良品の発生につながりかねません。
日本工業規格(JIS Z 9110:2024 照明基準総則)では、工場・倉庫内のさまざまなエリアに対し、作業の種類と場所に応じた推奨照度基準が細かく定められています。これは、作業者の安全と生産性を確保するための最低限の指針となります。
| 工場・倉庫内における照度参考例 |
| 【例1】常に精密な視作業(組立・検査・試験・選別) 1500lx以上が推奨されます。極めて高い視認性が求められるため、十分な明るさの確保が最優先です。 |
| 【例2】やや精密な視作業(組立・検査・試験・選別) 750lx以上が推奨されます。作業を安全かつ効率的に行うために必要な明るさです。 |
| 【例3】普通の視作業(組立・検査・試験・選別・包装) 500lx以上が推奨されます。日常的な作業を安全かつ効率的に行うために必要な明るさです。 |
| 【例4】作業を伴う倉庫 200lx以上が推奨されます。日常的な作業を安全かつ効率的に行うために必要な明るさです。 |
| 【例5】廊下や通路 100lx以上が推奨されます。安全な移動経路を確保するための最低限の明るさです。 |

工場・倉庫では、照度が高いだけでなく、光のムラがない「均斉度」が極めて重要です。これは照度の均一性を示す指標で、日本工業規格(JIS Z 9110:2024 照明基準総則)などに基づき、0.7 Uo以上が多くの作業環境で推奨されます。
均斉度が低いと、明るい場所と暗い場所の差が激しくなり、作業者の眼精疲労や視認性の低下を引き起こし、作業効率を低下させます。さらに、暗部での危険の見落としや検査の誤判定が生じるなど、安全性と品質管理に深刻な悪影響を及ぼすため、適切な照明設計が不可欠です。

工場や倉庫の照明計画において、「明るさ」だけでなく「光の色」も重要です。これは作業者の集中力や製品品質に大きく影響します。光の色は色温度(K)と演色性(Ra)という2つの指標で評価されます。色温度(K)は光の暖かさ・冷たさを表し、エリアの用途に応じた適切な選択が作業効率を左右します。例えば、集中力が必要な場所には昼白色が適しています。
一方、演色性(Ra)は、物体本来の色をどれだけ忠実に再現できるかを示す指標です。Ra値が低いと製品の色判別ミスや品質低下に直結するため、特に品質管理が重要な工場・倉庫では高演色性照明が不可欠です。
| 色温度(K) | 特徴と効果 | 工場・倉庫の推奨エリアと用途 |
| 電球色 2700K~3000K | ・暖かく落ち着いた光 ・リラックス効果 | 休憩室、更衣室、従業員向け通路など、集中を要しないエリア 等 |
| 温白色 3500K | ・自然な明るさ ・環境に馴染みやすい光 | 一般的な作業場、事務所スペース、受付など、穏やかな雰囲気が必要なエリア 等 |
| 昼白色 5000K | ・太陽光に近い自然な白色 ・集中力を高める効果 | 製造ライン、組立作業、精密検査、物流センターのピッキングエリアなど、視認性と集中力が求められるエリア 等 |
| 昼光色 6500K | ・やや青みがかった光 ・非常に明るい白色 | 特に明るさが必要な作業スペースや、太陽光が入りにくいエリア 等 |
| 演色性(Ra) | 特徴と効果 | 工場・倉庫の推奨エリアと用途 |
| Ra80以上 | ・一般的な視認性 | 一般作業エリア、倉庫の保管エリア、通路、事務エリア 等 |
| Ra85以上 | ・比較的高い演色性 ・色識別の作業に最適 | 簡易的な検査工程、梱包作業、部品の仕分け、衣料品倉庫エリア 等 |
| Ra90以上 | ・極めて忠実な色再現性 ・プロの品質基準 | 塗装工場での色合わせ、製品の最終検査、精密な電子部品の組立、配線の色識別、食品工場での鮮度確認、印刷工場、品質管理に直結するエリア 等 |

工場や倉庫は、一般的なオフィス環境とは異なり、湿気、粉塵、振動、高温・低温、さらには可燃性ガスといった過酷な特殊環境が存在します。これに耐えられない不適切な照明器具を選定すると、故障や早期劣化を招き、メンテナンスコストの増加だけでなく、作業者の安全や生産設備に重大な損害を与えるリスクが高まります。
施設の安全性と長寿命化に直結するため、選定の際には防塵・防水(IPコード)機能や耐衝撃性の高い設計が施された製品を選ぶことが不可欠です。適切な特殊機能を持つ照明は、設置後も安定した光を提供し、作業効率の向上に寄与します。

粉塵や埃が多い工場や倉庫で使う場合は、 IP(保護等級)の第⼀特性(固形物の侵⼊)が5~6の等級の照明をご使⽤ください。湿気や水蒸気が発生する工場や倉庫で使う場合は、IP(保護等級)の第⼆特性(防⽔)が5~7の等級の照明をご使⽤ください。
※上記は参考で、周囲環境により必要な保護等級が異なりますのでご注意ください。工場や倉庫の 具体的な環境に応じた保護等級 の選定が重要です。
工場や倉庫の照明は、その場所の特性や作業内容に応じて最適なソリューションが異なります。単に明るくすれば良いというものではなく、設置高さ、作業の精密さ、求められる機能、そして運用コストの全てを考慮した計画が不可欠です。
朝日エティックでは、長年の経験と実績に基づき、お客様の多様なニーズに応えるLED照明製品と制御システムを提供しています。特にご要望の多い高天井照明からスマートな運用を可能にする制御システムまで、具体的な製品例とそれが工場・倉庫にどのような変革をもたらすかをご紹介します。


| 大型空間でも十分な光量 ET106H-5Ⅱ ・ ET106H-5Ⅱ-440 広大な空間を持つ高天井の工場や倉庫では、隅々まで十分な明るさを確保しつつ、高い省エネ性とメンテナンス性の両立が課題となります。当社のLED高天井照明(高出力)は、この課題を解決するために開発されました。 ⇒ 製品ページはこちら LED高天井照明(高出力)の詳細を見る |
| ■天井高さ10m以上の広大な施設におすすめ (1)大型物流倉庫や配送センターの主要動線・保管エリア (2)広域かつ高所の均一な明るさが必要な製造現場 (3)天井クレーンや大型設備が設置されている高所作業エリア など 1kW水銀灯の明るさを実現しつつ、消費電力を約1/4に低減。 高い天井からでも床面・作業面に十分な明るさを供給し、均一な視環境を確保します。 |

【コストシミュレーション比較条件】
■比較器具:水銀ランプ(1000W)、ET106H-5Ⅱ(248W)
■点灯時間:14時間/日
■電気料金単価:30円/kWh(基本料金を除く)
■維持費は含まない
■器具台数:100台

【CO2排出量比較条件】
■器具台数:100灯
■消費電力:水銀ランプ(1000W)、ET106H-5Ⅱ(248W)
■点灯時間:14時間/日
■CO2排出係数:0.421(東京電力 2024年基礎)


| 調光機能でさらなる節電 ET106H-4CV 赤外センサーで車両や人を検知し、自動的に調光します。必要な時に必要な明るさを供給することで、さらなる省エネと柔軟な運用を実現します。 ⇒ 製品ページはこちら LED高天井照明(調光機能)の詳細を見る |
| ■作業内容や人通りが変化する施設におすすめ (1)物流倉庫・配送センターなどのピッキング・保管エリア (2)多品種少量生産を行う製造工場 など 作業時は明るく、非作業時は減光するなど、人感センサーと連携して効率的な運用が可能です。 ※人の動きを検知すると80%出力で点灯し、動きがなくなると2分後に待機時の30%出力で点灯します。出力は10~100%の範囲で10%毎に設定可能です。 |

【コストシミュレーション比較条件】
■器具:ET106H-4CV
■点灯時間:14時間/日
■電気料金単価:30円/kWh(基本料金を除く)
■維持費は含まない
■器具台数:100台

【CO2排出量比較条件】
■器具:ET106H-4CV
■点灯時間:14時間/日
■平均調光時間:80%点灯 5/60分・30%点灯 55/60分
■CO2排出係数:0.421(東京電力 2024年基礎)


| 2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に貢献 省エネ型照明制御システム LED照明単体の導入だけでも大きな省エネ効果がありますが、施設全体で統合的な調光制御を行うことで、その効果はさらに飛躍的に高まります。当社の省エネ型照明制御システムは、走行車両を検知し、進行方向の照明器具を効率的に明るく点灯させる調光制御システムです。照明を人為的に「点ける・消す」だけでなく、「光の量を最適化する」ことで、電気代の徹底的な削減と運用効率の向上を図ります。 ⇒ 製品ページはこちら 省エネ制御型システム の詳細を見る |
| ■運用コストの最適化をさらに進めたい施設におすすめ (1)大型物流倉庫や配送センター (2)公園や広場など公共スペースの通路 (3)大型駐車場 など 交通量の少なくなる夜間や、交通量の少ない場所において抜群の省エネ効果を発揮し、更には製品寿命も延び、ライフサイクルコストを低減します。 |

【コストシミュレーション比較条件】
■器具:ET106H-5CW
■点灯時間:14時間/日
■電気料金単価:30円/kWh(基本料金を除く)
■維持費は含まない
■器具台数:100台

【 CO2排出量比較条件】
■器具:ET106H-5CW
■点灯時間:14時間/日
■平均調光時間:100%点灯 5/60分・10%点灯 55/60分
■CO2排出係数:0.421(東京電力 2024年基礎)
■器具台数:100台
LED照明は長寿命でも、使用とともに明るさが低下し、いずれ交換が必要になります。従来の蛍光灯や水銀ランプも同様に、時間の経過とともに性能が落ちていきます。「まだ点くから大丈夫」と先延ばしにすると、電気代の増加だけでなく、作業効率・品質の低下や安全リスクにつながることもあります。
照明器具自体が発する「故障のサイン」だけでなく、現場で働く「作業者の声」に耳を傾けることで見えてくる、工場・倉庫照明の最適な交換時期と判断基準を解説します。単なるメンテナンスではなく、経営改善と安全確保のための重要な投資と捉え、照明環境改善の参考にしてください。
| 症状の種類 | 考えられる原因 |
| チラつき | ランプ寿命、照明器具内の安定器や電源回路の劣化・不具合、照明器具への電圧不安定や配線不良 |
| 色ムラ・変色 | ランプ寿命、発光管の劣化、照明器具の熱劣化、LEDチップの性能低下 |
| 点灯遅延 | ランプ寿命、起動装置の劣化 |
| 照度低下 | ランプの経年劣化(光束維持率の低下)、照明器具やカバーの汚れ |
| 異音・異臭 | 照明器具内の安定器の劣化、内部配線のショートや過熱 |
| 頻繁なランプ切れ | ランプ寿命、照明器具の安定器不具合、照明器具への電源電圧の異常 |
| 現場の課題 | 考えられる問題点 |
| 手元が暗い 段差見えない | JIS推奨照度への未達、照明器具の配置不適切による影の発生、光の均斉度不足 |
| 色が見分けにくい キズが見えない | 照明の演色性の低下、色再現性の低い照明器具の使用 |
| 眩しい モニター見づらい | 照明器具のグレア(まぶしさ)影響、不適切な選定・設置位置による直射光/反射光 |
| 目が疲れる 頭痛がする | 照明のフリッカー(チラつき)、作業内容に不適切な色温度設定 |
| 作業場が暑い | 照明器具(特に従来のHIDランプ)からの発熱負荷、照明発熱による工場内室温上昇 |
工場・倉庫における喫緊の課題である電気代高騰や特殊環境への対応から、作業効率・安全性向上まで、LED照明導入とスマート運用がもたらす多角的なメリットを詳細に解説しました。従来の照明からの切り替えは、単なる電気代削減に留まらず、法規制への対応、生産性の劇的な向上、従業員の安全と快適性の確保、そして企業のSDGs達成への貢献とイメージ向上に直結する、未来を見据えた戦略的投資です。
貴社の工場・倉庫が直面する課題は様々ですが、最適な照明環境への改善は、これらを解決し、事業の持続的成長を力強く後押しします。

朝日エティック株式会社は、照明の見直しはもちろんのこと、建築土木、内外装工事、塗装、電気計装防爆、看板など、多岐にわたる事業展開を行っております。この強みを活かし、お客様の工場・倉庫の照明改修に留まらず、施設全体の改修工事や設備保全まで、ニーズに合わせたワンストップでのトータルサポートを提供いたします。