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公開日:2024.07.08 最終更新日:2025.11.10

# 塗装工事# 工事

外壁塗装の見積もり項目や金額の算出方法、注意すべきポイントを徹底解説

不明点の無い外壁塗装の見積もり

外壁塗装にかかるコストとして、主に「基礎工事」「オプション工事」「諸経費」の3点があります。現場状況や塗装内容に応じて発生する見積もり項目をまとめましたので、参考にして頂ければと思います(必ずしも全ての費用が発生するわけではありません)。各項目の金額は条件によって変動いたしますので、詳しい金額を知りたい場合はお気軽にお問い合わせ下さい。専門の担当者がヒアリング、必要に応じて現地調査を実施のうえお見積書を提出いたします。
 

基本工事の内訳

基本工事は、外壁塗装を行うために必須となる工事項目です。
建物の状況や塗装内容によって必要な工事が異なり、費用も大きく変動します。

項目内容詳細
足場設置高さや広さに応じて安全に作業するため
高圧洗浄噴射圧やノズルによって汚れやコケを洗い流す
養生養生の範囲によって塗装する以外の部分を保護
下地処理内容によって既存塗膜の剥がれやひび割れの補修
コーキング
(シーリング)
コーキング材の種類や量によって外壁の目地やサッシの防水処理
下塗り塗料の種類や塗り回数によって上塗り塗料の密着性を高める
中塗り・上塗り塗料の種類や塗り回数によって外壁の仕上げとなる塗装

オプション工事の内訳

オプション工事は、基本工事とは別に必要に応じて行う工事項目です。
付帯部分の塗装や、建物の機能向上のための工事が含まれます。
専門の担当者が状況を把握し、今までの経験から必要と感じた処置などもご提案させて頂きます。

項目内容詳細
付帯部塗装塗装する部位によって雨樋や窓枠など
樋交換樋の種類や長さによって劣化している雨樋を新しいものに交換
屋根塗装屋根の素材や面積によって外壁塗装と一緒にすることも可能

諸経費の内訳

諸経費は、人件費、交通費、廃材処分費など工事に関わる経費全般を指します。

項目内容詳細
廃材処分費発生量によって工事で出た廃材を処分
経費必要費事務経費や人件費など

外壁塗装の価格イメージ

工場・倉庫における外壁塗装の費用相場

工場・倉庫の外壁塗装は、使用する塗料の種類やグレードが幅広いため、価格差が大きくなりやすい工事です。さらに塗装面積や仕様によってもコストが変わるため、一概に「相場はいくら」と示すことは難しいのが実情です。ただし、機能性塗料を選ぶことで初期費用は上がっても、遮熱による電気代削減や防汚による清掃コストの低減など、長期的にはコスト最適化につながる場合もあります。
とはいえ、まったく目安がなければご予算の検討や稟議も難しいと思いますので、参考として架空の工場・倉庫をモデルに、塗料別の概算価格をご紹介します。より正確なお見積りをご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。

塗料の種類耐用年数施工内容費用
ウレタン塗料5~7年1)1,000㎡
2)5,000㎡
3)10,000㎡
1)600万円~
2)2,700万円~
3)5,400万円~
シリコン塗料7~12年1)1,000㎡
2)5,000㎡
3)10,000㎡
1)650万円~
2)3,000万円~
3)5,900万円~
フッ素塗料15~20年1)1,000㎡
2)5,000㎡
3)10,000㎡
塗料や現地調査により金額が変わりますので
まずはお気軽にお問い合わせください
※あくまでも参考金額になります。条件・状況によって変わりますのでご了承ください

外壁塗装の見積書で注意して見るべきポイント

外壁塗装の見積書で注意して見るべきポイント

ポイント1|塗料とその製造元が明記されているか

塗料はクオリティやコストに大きく影響します(機能が高いものはコストも高くはなりますが、その分効果も高くなります)。優れた効果や耐用年数が長いものが望ましいですが、オーバースペックによる高コストにならないよう、貴社の事業内容や施設の特殊性を伝え、最も費用対効果の高い塗料を提案してもらえるように、施工会社と擦り合わせが必要です。

[1]使用する塗料の種類と名称が、記載または説明があるか
[2]塗料のグレードや耐久年数が、記載または説明があるか
[3]塗料の製造元が、記載または説明があるか

<注意点>
単に「シリコン塗料」や「フッ素塗料」とだけ記載されている場合は、具体的な種類の確認を。
どのグレードを選ぶのかによって、性能はもちろん見積り金額も大きく異なります。
仕上がりを大きく左右するところですので、詳細を書面に残しておきたいところです。
塗料メーカーによっては、品質や耐久性が劣る可能性あり。
歴史が長く代表的な塗料メーカーであれば安心ですが、
認知度が低いメーカーでもし品質が気になるようであれば
名称や品番などの詳細からご自身でも塗料の性質を調べることもできます。

ポイント2|面積および単価が明記されているか

塗料の使用量などは、施工面積が根拠となって金額が算出されるため、面積が出しづらい箇所でもしっかりと数量が書いてあることが望ましいです。もし見積書にこれらの記載が無ければ、大雑把な根拠で作成されたものと考えられ、そういったところでは大雑把な塗装作業をされる可能性があるものとして注視しましょう。

[1]塗装する外壁の面積が、明記されているか
[2]各工程(下塗り、中塗り、上塗り)の面積と単価が、明記されているか

<注意点>
面積が曖昧に記載されている場合は、実際の施工面積と異なる可能性あり。
施工面積と単価は工事費用を左右する大きな要素なので、見積書に記載しておくべきものです。
それが不明瞭な場合は、情報提示を求めましょう。
各工程の単価が明記されていない場合は、内訳が不透明の可能性あり。
「下塗り、中塗り、上塗り」は、作業面積が広く費用への影響が大きい要素のため、明記が必須です。
※作業量が少ないことや作業量を単位で表すのが難しい場合「一式○円」で記載されることもあります。

ポイント3|下塗り・中塗り・上塗りの回数はどうか

外壁塗装は、「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗り以上が基本です(※塗料メーカーが設定している期待耐用年数も、3回塗りが前提となっています)。このため、「3回塗りを前提とした見積書」かをチェックしましょう。
※塗料や仕様により4回塗り、5回塗りになることもあります。

[1]下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが、明記されているか
[2]各工程で使用する塗料の種類と量が、明記されているか

<注意点>
2回塗り以下など回数が少ない場合は、塗膜の耐久性が劣る可能性あり。
塗料が本来の機能を十分に発揮するためにも塗り回数は重要です。
「下塗り」と「中塗り・上塗り」「仕上げ塗り2回」など、適切な回数で施工されるかを確認しましょう。
各工程の使用塗料の種類や量が明記されていない場合は、具体的な内訳確認を。
下塗りや中塗りの工程は完成後には隠れてしまうため、不当な儲けを考える業者も存在します。
適切な施工が行われるか判断するためにも、3回塗り工程の金額であるかを確認しましょう。

ポイント4|塗装するすべての箇所が明記されているか

外壁だけではなく付帯部分(雨樋、窓枠など)も、紫外線や雨などの影響で劣化してきます。今回の工事で塗装が必要な箇所・塗装をして欲しい箇所が全て見積書に記載してあるかを確認しましょう。終わってから塗装漏れがあったということが無いように、見積書の段階で施工業者と認識のズレを無くしましょう。

[1]外壁だけでなく塗装する箇所(付帯工事も含め)が、全て明記されているか
[2]付帯部塗装の箇所と単価が、明記されているか

<注意点>
付帯部の対策が漏れていた場合は、さらに劣化が進む可能性がある。
塗装には美観を整えるだけでなく保護や修繕の役割もあります。
処置が遅れれば、将来的に大規模な修繕工事が必要になる可能性がありますので注意しましょう。
付帯部塗装について明記されていない場合は、追加料金が発生する可能性がある。
窓枠のために、また一から足場や仮設などセッティングした場合、高額な単独修理代となってしまいます。
付帯部などのメンテンナスも一度にまとめて補修を行えば、長期的にはコストダウンとなります。

ポイント5|各工程が詳細に記載されているか

外壁塗装には、「足場・仮設」、「高圧洗浄」、「下塗り・中塗り・上塗り」などさまざまな工程があります。その内訳が書いておらず「外壁塗装一式○円」と一括りにされていた場合は注意が必要です。

[1]下地処理、養生、高圧洗浄などの各工程が詳細に記載されているか
[2]それぞれの工程で使用する材料や道具が明記されているか

<注意点>
工程の詳細が記載されていない場合は、どのような施工が行われるのかが不明確。
一部の工程を「一式○円」とすることはありますが、外壁塗装を単純にまとめるのは一般的ではありません。
高圧洗浄・下地処理・養生など必要な工程が抜けていないことを確認することが重要です。
使用する材料や道具が明記されていない場合は、質の高い施工が行われるか判断できない。
塗料また塗装面の凹凸などの状況によって道具選びは変わってきます。
さまざまな道具を最適な組み合わせで使用するからこその質確保ですので、明記状況を確認しましょう。

ポイント6|項目と内訳が明確に記載されているか

最初にお伝えしましたが、外壁塗装は主に「基礎工事」「オプション工事」「諸経費」の3点になります。諸経費ですが一般的に、「現場管理費(交通費・人件費・保険料など)」や「一般管理費(施設管理費・水道光熱費・事務用品費など)」が含まれます。曖昧になりそうですがここの詳細も確認しておきましょう。

[1]基本工事、オプション工事、諸経費などの項目が明確に記載されているか
[2]それぞれの項目の内訳が詳細に記載されているか

<注意点>
項目と内訳が曖昧な場合は、後で追加料金が発生する可能性がある。
例×:廃材処分費は諸経費の中に含まれていると思っていたが、実は別だった。
それぞれの項目の内訳が詳細に記載されていない場合は、費用が妥当かどうか判断できない
例×:付帯部塗装工事 1式  ⇒作業量に対して妥当な費用か不明
例○:付帯部塗装工事(軒天・破風板・雨どい) 1式 ⇒明確な実施箇所で判断可能

外壁塗装の費用の構成要素

外壁塗装の費用の3つの構成要素

塗装対象となる面積

[1]実際にメジャーなどで塗装面積を測る方法
外壁の縦横の長さを測りその値を掛け合わせ、窓やドアなどの開口部を除くことで算出できます。
塗装対象面積 = (外壁の縦× 外壁の横)―(窓やドアなどの開口部の面積)

[2]述べ床面積から計算式を使い計算する方法
延べ床面積に係数をかけ、出た数値が大体の外壁面積となります。係数をかけることによって、窓やドアなど塗らない部分を省きます。※係数は延床面積が大きくなるほど、小さい数字を使った方が実測値に近くなる
塗装対象面積 =(延床面積:坪数)×(係数)

[3]図面から計算する方法
まず立面図から窓やドアなども含めた外壁総面積を算出します。※三角形や台形についてはそれぞれの方程式を用いる
外壁総面積=(高さ:外壁最下部から屋根)×(横:外壁の端から端)
次に塗らない箇所を除いた今回の塗装対象面積を算出します。
塗装対象面積=(外壁総面積)―(窓やドアなどの開口部の面積)

使用する塗料の種類

外壁塗装の費用を大きく左右するのが「使用する塗料」の種類です。可能であればなるべく費用を抑えたいと考える方も多いと思いますが、耐用年数の長さは価格と比例しています。どれくらいのスペックを今回求めるかが塗料選択の目安となります。外壁塗装に使用される塗料には、大きく分けて以下の3種類があります。

種類特徴
アクリル塗料最も安価な塗料、耐久性が低く、数年で塗り替えが必要になる場合があり
シリコン塗料アクリル塗料よりも耐久性が高く、5~10年程度塗り替えをせずに済む
フッ素塗料最も耐久性が高く、10年以上塗り替えをせずに済む

施工業者の人件費

現場で施工を行った作業員1人あたりの作業コストが人件費となります。人件費は「人工(にんく)」と表記されることもあり、例えば、3人の作業員で5日間作業をした場合は、15人工と表記されます。また長期間に渡って複雑な作業が続く工事や、専門の資格がなければ行えない工事などは、1人あたりの人件費も高くなる可能性があります。施工業者によって、人件費や諸経費が異なるため見積もり費用も大きく異なります。

納得できる見積もりと安心できる外壁塗装のために

外壁塗装のご依頼は朝日エティックへ

外壁塗装工事を成功させるためには、依頼前の準備と情報整理がとても大切です。建物の状況や求める性能、事業活動への制約などを明確にしておくことで、より正確で実情に合った見積もりを得ることができます。
一方で、外壁塗装は一度行えば約10年前後はもつと言われる工事であり、そう頻繁に経験するものではありません。専門的な用語や仕様も多く、見積書を見ただけでは内容の妥当性を判断しづらいと感じる方も少なくないでしょう。
朝日エティックでは、専門知識と技術を備えた有資格者が、現地調査からご説明まで誠実に対応いたします。「まずは概算を知りたい」「自社に合う塗料を相談したい」といった段階からでも、お気軽にご相談ください。朝日エティックが、確かな知識と経験をもとに貴社の建物に最適なご提案をいたします。

お問い合わせ時にご準備いただきたい情報

(1)建物の用途、築年数、現在の劣化状況、過去の修繕履歴
建物の用途や築年数は、劣化の特性を判断する上で重要です。ひび割れ、塗膜剥がれなどの現状に加え、過去の塗装・修繕履歴を伝えることで、より正確な診断と最適な塗料選定に繋がります。これらは建物の状態を把握し、適切な提案を受けるための基本情報です。

(2)求める機能性(遮熱、防汚、耐薬品性など)やデザインの要望
法人施設の外壁塗装は美観維持だけでなく、機能性向上が重要です。夏場の室温抑制なら遮熱、常に清潔な外観なら防汚、衛生管理なら防カビ・抗菌、特定の環境なら耐薬品性など、求める効果を具体的に伝えましょう。企業のブランドイメージに合わせた色やデザインの要望も、事業戦略に合致した提案を引き出すために不可欠です。

(3)工事期間中の事業活動への制約(操業時間、立ち入り制限、騒音・臭気への配慮など)
法人施設の外壁塗装で最も重要なのが、工事期間中の事業活動への制約です。生産ラインを止められない工場や営業中の店舗など、貴社の操業時間、立ち入り制限、騒音・臭気への配慮を具体的に伝えてください。夜間・休日工事の希望なども事前に共有することで、業者は最適な工事計画を立案し、工事による事業損失を最小限に抑えることが可能になります。

(4)予算感(あくまで目安として伝えることで、適切な提案を引き出しやすくする)
予算感を伝えることに抵抗があるかもしれませんが、目安として共有することは、業者側が貴社のニーズに合った最適な提案を絞り込む上で非常に有効です。これにより、貴社も最適な選択肢を効率的に検討でき、スムーズな打ち合わせに繋がるでしょう。
 

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